|
一
表通りに 背中を向けて
馬鹿がすねてる 裏通り
泣いてすがった あの娘の面影(かお)が
今もこころに 刺さってる
悔いてみたとて 今更遠い
男の意地が 捨てた故郷(まち) |
二
やぶれ屋台の 赤提灯(ちょうちん)にゃ
飲んで酔えない 奴ばかり
小皿叩いて 泣きだす唄は
調子はずれの ハンヤ節
お国訛り(なまり)に ふと振り向けば
月もやさしい おぼろ月
|
三
風のうわさに 聞いてはいても
今日もあいつの 声がする
詫びる後悔(こころ)で 別れを告げりゃ
耐える涙の 未練酒
故郷(くに)へ帰ろう 負け犬らしく
男の泣き場所 きっとある
|