一 何年ぶりだろ この街は あの日のままの レンガ道 思いだすまい あいつの涙 うるむ灯りも 想い出さえも ああ風に散る 霧笛が切ない港町
二 幼な子手を引く 横顔に すてた男の かげがある 風の噂に 心で詫びりゃ 未練涙が おもかげ誘う ああ海猫の 鳴き声空しい港町
三 夕闇悲しい 坂の街 めぐり逢いたい いま一度 あぶれ男の 生きざまなんて こんなもんだと 古傷なでる ああ哀愁の 風に沁みるぜ港町